秋の味覚サンマの初競りが16日、福島市公設地方卸売市場に入る福島丸公で行われた。6箱12キロが競りにかけられ、仲買人たちの威勢のいい声が市場に響いた。今年のサンマは例年と比べて良質で、昨年の2倍を超える1キロ当たり5100円で競り落とされた。北海道の根室港で15日に水揚げされた生のサンマを同社が仕入れた。同社によると、1匹当たりの重さは160~170グラムで、脂が乗って太っているという。
水産庁は道東から常磐海域のサンマの漁況見通しを「昨年並みの低水準」としており、不漁が心配されている。同社の担当者は「初物からこれだけ身がしっかりしていると、今後も期待できる。量より質の年だ」と話した。競り落とした福島水産の仲買人の男性(19)は「形が良く、大きさも十分。おいしいサンマを今年も食べられるのでは」と太鼓判を押した。