郡山市で語り部活動をする子どもたち「はやまっ子」が16日、市歴史情報博物館の戦後80年企画で公演し、同市や福島市での模擬原爆の惨劇を語った。全員で「平和が一番」と世界に向けたメッセージも発信し、平和語りの継続を誓った。
はやまっ子は郡山市中央公民館の事業で開南語りの会代表の品竹悦子さん(67)が指導している。もんぺ姿の小中学生が披露した「白いワンピース」は太平洋戦争末期に郡山駅を襲った模擬原爆に命を奪われた若い女性を取り上げている。
最終盤の涙を誘う場面を担った日和田中1年の女子生徒は「戦後の節目の舞台で緊張した。好きな人と会うのに死んでしまう残酷な話。語りを通じて、知らなかった戦争が想像できるようになった」と話した。
また福島模擬原爆の子ども語りは初演。品竹さんは「子どもたちが戦争を語り継ぐことに希望を持てた。聞いた子が家庭で話し、世代を超えて共通の話題になってほしい」と期待する。