病気リスク低い被ばく量

 

 県民健康調査の一つである「基本調査」では、事故後4カ月間の居場所の記録(行動記録)を個々人に問診票に記入いただき、その時間のその場所の空間放射線量の情報を組み合わせ、4カ月間の外部被ばくがどの程度であったかが調べられてきました。

 2011年の問診票の発送直後は、多くの回答が短期間に寄せられました。しかしその後、返答数は減少し、問診票の書き方支援などさまざまな対策が行われています。20年3月末の段階で、相双地域では対象となった方の46%が、いわきで26%、県北で30%、その他の地域でも20~25%の方が回答され、県全体では約28%の方が回答されています。

 この回答に基づいて、4カ月間の外部被ばくがどの程度だったかが計算され、最高値は相双地域の方で25ミリシーベルトでした。県全体の平均は0.8ミリシーベルト、相双地域の平均は0.8ミリシーベルトであったのに対して、県北地域の平均は1.4ミリシーベルトです。加えて、全体の60%以上の方が1ミリシーベルト未満、94%の方が2ミリシーベルト未満でした。

 いろいろな数字が並びましたが、この放射線の量は発がんなどの病気のリスクを危惧するレベルにはありません。