南相馬市の桜井勝延市長は「各自治体が自分たちの自治体をどう復興させたいか明確にしないと、国は対応しない」と指摘。「走りながら決断している状況。避難指示が解除されても、走り続けなくてはいけない」と力を込める。
除染については「『本当に大丈夫なのか』という声もある。話し合いも重ねたし、除染も一生懸命やった」。庭の線量が高いという市民からの指摘には「それは課題ではなく、個別の問題。徹底して対処していく」とも語る。
「次々出てくる課題に対処していく」と自信を持つ。小高病院の再開や仮設商業施設の開業など帰還へ向けた環境整備を進めている。休業中の調剤薬局に新年度、市が薬剤師を派遣する支援を決めたことで、元の運営会社が再開を決めた。
「不安の尺度は人それぞれ。感情の問題になっている」と前置きした上で、「強制的に帰還するようにとは言っていない」と指摘、強調する。「感情的な不安を取り除くのは不可能。徹底した除染やモニタリングを実施する。どこまで下がったからではなく、どういう生活を送るのか。行動が全て」