原発事故を受け、南相馬市は原発から20キロ圏外の区域で2012(平成24)年度から宅地や道路などの生活圏、14年度から田畑や農業用水路などの農地の除染を行っている。除染は本年度中に終了する見通しで、市は今後、事後モニタリングをしながら、環境省と協議して局所的に線量が高い場所については追加で除染していく方針。
植松宏行市復興企画部理事(危機管理・除染担当)は「これまでも徹底して除染してきたが、周知が不十分だった面がある。除染の効果を積極的に周知していく必要がある」と話す。
市は今年2月、市内で除染情報に関する展示会を開いた。除染結果などをまとめたパネルや除染で使用する機材などを展示した。
植松氏は「今後は担当部門を超えて連携し、分かりやすく伝えていく。それが風評払拭(ふっしょく)や移住促進などにつながるのではないか」と考える。