東日本大震災で建物の一部損壊が16件発生し、道路の通行止めも2カ所であった。町は東京電力福島第1原発事故で風評を受けた観光支援に向けた会議を開いて対策を協議。県内有数の観光名所の大内宿は東京都内で日本酒のPRイベントを繰り広げるなど風評払拭(ふっしょく)への取り組みを続ける。
町は移住促進を図るため2012(平成24)年4月、滞在しながら農業をする市民農園「クラインガルテン下郷」を整備した。同10月に会津鉄道湯野上温泉駅前に足湯が開設され、珍しいかやぶき屋根の駅舎とともに観光誘客の目玉となった。13年7月には芸術的価値が高いとして雪まつり「なかやま雪月火」が日本夜景遺産に認定された。
町は15年4月に第5次振興計画を策定、町内の道の駅や大内宿に電気自動車急速充電器を設置した。18年以降、下郷・田島バイパスの起工や国道289号南倉沢バイパスの完成など道路網の整備が進んでおり、町は一層の観光振興に期待を寄せている。