まさに失意のどん底だった。 「飛ぶ楽しみ」を味わった幸せな時間は終わりを告げた。信頼するランディ・ガニエの死以降は、代わりの教官を探す気も起きなかった。気力が湧かなかったのだ。 「もう飛ぶのはやめた」。諦めた瞬間から気持ちは楽になった。米国で飛ぶための貯金は必要なくなり、遊び歩いた。たがが外れて連日酒を飲み、たばこも好き放題吸った。今まで我慢してきた遊びに溺れた。 フリーターが東京で1人暮...
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