マグロ調査船に船医として乗り込んだ作家北杜夫は、アンカー(いかり)を下ろした先々で物売りの様子を観察し、駆け引きを楽しんでいた。「どくとるマンボウ航海記」には、船内の様子に劣らぬ量で寄港先の様子が描かれている ▼シンガポールでは、古切手を売る若者につきまとわれた。最初は値段も聞かずに無視していたが、どんどん値を下げていくので、うっかり自分から値切ってしまった。若者は最初に法外な値段を言って、...
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