• X
  • facebook
  • line

デブリ採取、15日着手 2回目、初回とは別の場所から

2025/04/15 08:30

 東京電力は14日、福島第1原発2号機で計画している溶け落ちた核燃料(デブリ)の2回目の試験的取り出しについて、15日に着手すると発表した。昨年9月に始まった最初の試験的取り出しと同様、原子炉格納容器の貫通部から取り出し装置を差し込み、初回とは別の場所からのデブリ採取を試みる。採取量は3グラム以下とし、作業は約10日間を予定している。

 東電によると、取り出し装置全体の動作確認や作業員の安全確認などの最終準備が整ったとして、日程を決めた。15日午前9時ごろから、取り出しに使う伸縮式のパイプ型機器を原子炉格納容器側面の貫通部に挿入する作業を始める予定。貫通部手前の「隔離弁」を通過した段階で取り出し作業の着手となる。隔離弁は、格納容器内から出る高い放射線を遮断するために設置されている。

 初回の作業では、装置を押し込むためのパイプ型機器の取り付け順を誤り、作業が一時中断した。現場に東電社員がおらず、協力企業を中心に作業していたことを踏まえ、今回は東電社員5~10人が遠隔操作室などで立ち会うとしている。

 東電は初回も3グラムほどの取り出しを計画したが、実際に回収したデブリは重さ約0.7グラムの1粒だった。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line