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紙芝居で学ぶ防災や復興 震災遺構の請戸小で「授業」

2025/05/04 10:06

紙芝居を読み聞かせる八島代表と聞き入る来館者

 浪江町の震災遺構「請戸小」の指定管理者NPO法人海族DMC(宮城県)は3日、請戸小で災害や防災について考える特別授業を開講した。東日本大震災による津波から児童全員が避難を果たした請戸小の当時の様子を伝える紙芝居を通して、参加者が災害への備えの大切さや津波の脅威について理解を深めた。

 防災について考えるきっかけにしてもらおうと、大型連休に合わせて初めて企画した。震災と原子力災害の記憶を紙芝居で発信している「浪江まち物語つたえ隊」(浪江町)の八島妃彩代表(59)が講師を務めた。

 八島代表は紙芝居「奇跡の請戸小学校 避難物語」を上演。津波被害を受けながらも児童全員が無事に避難し「奇跡の学校」と呼ばれる請戸小の当時の教職員の対応や避難の様子を紹介した。埼玉県から家族と訪れた小学6年生の村上結衣子さん(11)は「請戸小に来て津波被害の恐ろしさを知り、紙芝居を見て、当時の様子をより深く学べた。もっと勉強したい」と話した。

 6日は防災グッズ工作と地震体験会が開かれる。工作体験は午前11時と午後2時からの2回、地震体験会は午前10時~午後2時。入館料は大人300円、高校生200円、小中学生100円。予約を4日午後11時まで受け付けている。問い合わせは海族DMC(電話0240・23・7041)へ。

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