福島県郡山市と姉妹都市の奈良県奈良市で6日、奈良采女(うねめ)祭が行われた。奈良市を訪問中の第61代ミスうねめら郡山市親善使節団も参加し、采女伝説を受け継いできた両市の交流、絆を強めた。
同使節団の椎根健雄市長、近内利男市議会議長、菅野豊市観光協会長、鹿又進うねめ供養祭実行委員長ら16人が参加した。
猿沢池での「管絃船(かんげんせん)の儀」では、中秋の名月の下、ミスうねめの赤井茉理奈さん、高橋凛さんらを乗せた管絃船が池に浮かぶ流し灯籠の間をゆっくりと巡った。秋の草花で飾った2メートル余りの花扇(はなおうぎ)を池に投じ、采女の霊の鎮魂と人々の幸せを祈った。使節団は管絃船の儀に先立ち、JR奈良駅から奈良公園内の猿沢池のほとりの采女神社までを練り歩く采女祭「花扇奉納行列」にも参加した。
奈良采女祭は約1300年前の奈良時代、帝(みかど)の寵愛(ちょうあい)が薄れたことを嘆き、猿沢池に身投げした采女の霊を慰める伝統行事。両市は1971年から姉妹都市として交流している。