ロボットやドローンの技術を競う国際大会「ワールドロボットサミット(WRS)2025」最終日は12日、福島県南相馬市の福島ロボットテストフィールドを主会場に決勝などが行われ、県勢はREL―UoA(会津大)が2位、MISORA+UoA(南相馬ロボット産業協議会・会津大)とMARS ZERO+UoA(同)が3位だった。
REL―UoAは工場災害を想定した仮想空間で、ロボットやドローンがバルブ操作や消火などを行うシミュレーション災害チャレンジに出場した。全体を見渡せるカメラを載せた自律走行ロボットで挑戦した。決勝ではこれまでよりも時間が限られる中、課題を取捨選択し得点を重ねた。代表の高本潤良(じゅら)さん(4年)は「頑張りが評価されてうれしい。今回の経験を生かし、陥没事故など人が入れない環境の問題解決に携わりたい」と話した。
工場災害を想定した環境でロボットを動かすプラント災害チャレンジにはMISORA+UoAが出場した。代表でロボット開発クフウシヤ(神奈川県)の大西威一郎社長は海外勢も参加した中での入賞に「南相馬の技術力を世界に発信できた」と力を込めた。
ドローンで被災状況の調査などをする過酷環境ドローンチャレンジのMARS ZERO+UoAは、ソフトウエアの不具合で一部の課題ができなかった。代表でドローン開発のハマ(南相馬市)の金田政太社長は「次こそぶっちぎりで優勝したい」と次を見据えた。
主催した福島国際研究教育機構(エフレイ)の江村克己理事は「次もぜひここでやりたい」と述べ、同市での開催に意欲を見せた。ほかの主な成績次の通り。
過酷環境ドローンチャレンジ〈1〉ICAST(千葉大など)▽プラント災害チャレンジ〈1〉NuTech―R(長岡技術科学大)▽シミュレーション災害チャレンジ〈1〉NITRo―UI(名古屋工大)▽標準性能評価ドローンチャレンジ〈1〉Team Sogakkan(那須管財など)