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戦国「文官」描く異色作 佐藤巌太郎著「筆と槍 天下を見届けた男」

2025/11/22 10:00

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(PHP研究所・3080円)

 本書は、故郷の福島市に住み、その土地につながる歴史小説を書き続ける著者の新作である。舞台は戦国時代。しかし、主人公は武器を持たず、戦場に出ない侍「文官」。伊達政宗ら武将の物語が続いた著者にとって少々異色だが、シャープな文体ながら人間味を浮かび上がらせる筆の冴(さ)えは健在だ。  和久宗是(わくそうぜ)は、織田信長、豊臣秀吉ら天下人に仕え、晩年は伊達家に身を寄せた実在の人物。信長に手討ちにされか...

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