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理解を狭める危うさ 難波優輝著「物語化批判の哲学」

2025/10/18 10:15

  • 有料記事
(講談社現代新書・1056円)

 「物語」という語が「源氏物語」といったお話以外の意味で使われるようになって久しい。「物語」は自身を取り巻く世界や人を理解する道具として有効だ。大谷翔平選手の物語は、夢を具体化することはいかにすばらしいかを示してくれる。一方「世界は何者かに支配されている」といった陰謀論によって世界を理解した気になる人もいる。 美学者の著者は、こうした物語の在り方の危険を指摘する。誰かが自分を語るのは、自分をもっと...

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