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11月の県内景気「足踏み」 クマ出没によるキャンセルなど影響

2025/11/27 08:00

 日銀福島支店は26日発表した11月分の県金融経済概況で、県内景気について13カ月間連続で「足踏みしている」とし、総括判断を据え置いた。

 個人消費は横ばい圏内の動きで、9月の主要小売業販売額が前年を上回った一方、家電大型専門店販売額は節約志向から前年を下回った。10月の県内主要観光施設の入り込み客数は前年比8・6%減。雨が多く天候に恵まれなかったのに加え、クマの出没に関連して問い合わせやキャンセルがあった影響も見られ、福島支店で記者会見した森下謙太郎支店長は「消費者が外出に対して警戒感を強めていることも一部にある。クマの出没が続いているため、影響を丁寧に見ていく必要がある」と述べた。

 設備投資は「緩やかに持ち直している」とした。9月短観で県内企業の本年度の設備投資計画を見ると、製造業では新規事業向けの投資や生産性向上を図るための能力増強投資、非製造業では新規出店や効率化投資を中心に、それぞれ前年を上回る計画になっているという。

 鉱工業生産は、一部に弱めの動きが見られるものの、横ばい圏内の動き。人工知能(AI)関連財の生産は堅調に推移しているが、海外経済の先行き不透明感から、自動車関連などで弱めの動きが見られているという。

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