再発防止へ意見交換　福島・高湯温泉事故、マニュアル作成

　福島県福島市の高湯温泉で２月、源泉管理のため入山したホテル支配人ら３人が硫化水素中毒で死亡した事故を受け、高湯温泉観光協会は、専門家の調査を踏まえ、事故が起きやすい積雪時の対応など、源泉や配湯設備の保守作業に関する独自マニュアルを作成した。同協会と高湯温泉旅館協同組合は４日、マニュアルを活用した初めての勉強会を福島市で開き、事故の再発防止に向けて意見交換した。

　温泉などの硫化水素中毒を巡っては、環境省による浴室の硫化水素濃度の基準などが定められ、利用客の安全が確保されている。一方、温泉の源泉管理などの作業に関して、国が定めたマニュアルはなく、作業時の安全対策は各施設任せだった。