宇宙企業ispace(アイスペース、東京)は2日、大型月着陸船「シリーズ3ランダー(仮称)」の試験機を茨城県つくば市にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設で報道陣に公開した。ロケットで打ち上げる際の振動や爆音に耐える試験をクリア。今後は詳細な構造の設計を進め、さらに性能を確かめる。打ち上げは当初2027年を予定していたが、28年にずれ込む見通し。
試験機は実際に月に向かう機体と同じサイズで、高さ約3・6メートル、幅約3・3メートル、重さ約1トン。月着陸を試みたが失敗した過去2回の着陸船より大型で、数百キロの物資を積める。将来、月に物資を輸送するビジネスで使う予定だという。