健康状態見直しませんか

 

 震災後、県内で悪化していることが危惧される生活習慣病の中で、代表的なものの一つが「糖尿病」です。血液中の糖分が多い状態が長く続くと、血管や組織が傷つき、さびてしまいます。結果としてある日突然に脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こしてしまうのです。

 運動・食生活などの生活習慣が悪いと糖尿病は悪化してしまうわけですが、全員が一律に悪いわけでは無く、年齢や性別・環境によって震災後の悪化の程度が異なることが言われています。

 健診の結果からは、糖尿病では男性と女性では男性で、若い方とお年寄りではお年寄りで糖尿病はより悪いことが分かっています。ご家族に糖尿病の方がおられると、ご自身も糖尿病になってしまう可能性は高くなります。

 その一方で、外来に通院をしっかり続けておられる方では全体として糖尿病のコントロールが悪くなっていなかったという報告もありますし、生活習慣の是正や内服などの治療でしっかりコントロールすることができます。これまでのご自身やご家族の健康診断の結果を見直して、今の健康状態がどんな様子か見直す時間を少し持つのも良いかもしれません。

 震災から7年になります。今回の震災および原発事故で命を落とされた全ての方に対して、静かにご冥福をお祈りしたいと思います。