温室効果ガス削減へ努力

 

 日本はエネルギー消費大国である一方、石油や天然ガスなどの資源には乏しく、エネルギー自給率の低い国でもあります。長所または短所だけの電力の供給源がない中で、どのエネルギーに頼っていくのか。日本のエネルギー事情を考える上で大事なことはたくさんありますが、その中の一つに「温室効果ガス」の削減があります。

 地球の温暖化や海面上昇、降水パターンの変化などのさまざまな気候の変化は人類全体に影響を及ぼしてしまいます。それに対し、世界中の国々が一致団結して二酸化炭素などの温室効果ガスを減らそうという取り組みが進んでいます。

 温室効果ガスの排出について、2020年以降の各国の取り組みに関する国際的なルール(合意)が15年にパリの会議で決まりました(パリ協定といいます)。それに合わせて、日本を含む世界中の国々が温室効果ガスを減らす努力をしています。

 その一方、震災以降日本の温室効果ガス排出量は増加し、13年度は過去最高の14億トンでした。14年度以降は全体としては減ってきているものの、15年度の電力と関係する温室効果ガスの排出量は、震災前と比べて約15%増えた状態となっています。