健康リスク 量、程度が問題

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 放射線を大量に浴びるとがんになるのではないか、と言われることがあります。がんについて知るために、少しその歴史を振り返ります。

 1915(大正4)年、日本の山極勝三郎博士はウサギの耳にコールタールを塗り続けることで皮膚がんを発生させ、化学物質によって人工的にがんができてしまうことを実験室内で初めて証明しました。

 その後も、さまざまな種類の化学物質が発がんの原因になることが知られるようになります。特に60年代以降、食品添加物や農薬など、私たちの身の回りの化学物質について研究が進むようになり、その後の自然食ブームへとつながっていきます。

 その一方で、実は日常食べている野菜や果物の中には、そもそも、添加物や農薬ではない、さまざまな種類の発がん物質が含まれています。細かく名前を挙げることはしませんが、野菜や果物に発がん物質が含まれているか、と問われれば、非常に微量ながら含まれている、というのが答えです。もちろん食べ物には身体に良い物質も含まれていますし、野菜や果物を食べない方が良いということでは決してありません。

 結局のところ、化学物質の健康リスクというのはあるかないかではなく、その量により、どの程度なのかという問題です。