ネット情報は選択が必要

 

 われわれは新聞やテレビ、ラジオに加え、インターネットやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)といった、さまざまな媒体から情報を得ます。それぞれの媒体には特徴があり、ネットやSNSにもその長所と短所が存在します。

 ネットやSNSはその情報の伝わる速さが特徴的です。加えてネットやSNSではさまざまな情報に触れることができる一方、それらがあちこちに散在するため、どの情報が正しいか、より重要なのかを読者自身が考えねばならない場面が増えました。

 もちろん偏りのない媒体はありません。どの情報発信も発信者の意図があります。しかし、地元の新聞やテレビ・ラジオでは、地元の人自身が地元の人のために重要なものを取捨選択し、強弱をつけて伝えます。それに対してネットでの発信は原則自由です。

 震災直後の情報がない中で、多くの専門家による発信がありました。有用な情報があった一方、さまざまな意見がありすぎて逆に混乱したり、不安になったりした方も多いのではないでしょうか。

 私たちは本能的に最初に聞いたことを正しいと考えやすく、親しい人から聞く情報や何げなく小耳に挟んだ情報、感情的なものをより信じる傾向にあります。

 放射線に関して情報を得る際にも、それぞれの媒体の特徴を知り、うまく付き合うことが重要です。