災害後は高血圧に注意を

 

 先般の台風および大雨に関連した被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。東日本大震災の経験から健康の面で災害後の対応についていくつか気を付けるべきことがあります。

 一つは血圧の管理です。生活環境の変化があると、知らず知らずのうちに食べ物が偏ったり、保存の利く塩分の多いものをたくさん取ってしまったり、睡眠不足になったりします。気の張り詰めた状態が続きますし、当然ストレスもたまります。

 そのような理由で災害からおおよそ3カ月は血圧が高くなりやすいことが知られています。血圧の高い状態が続くと脳や心臓といった重要な臓器に負担がかかり、心筋梗塞・不整脈・脳卒中などの原因となります。疲れを感じていなくても、意識的に身体をいたわってあげるようにしましょう。

 また、いくつかの医療施設が被害を受けたこともあり、飲んでいた薬の中断を余儀なくされた方もおられると思います。急に中断しないよう何らかの形で処方を受けられるのが一番ですが、家族や近所の方とのコミュニケーションを密にし、お互いに声を掛け合うことがとても大切です。