過剰診断指摘も...議論続く「甲状腺検査」 対象者のケアが大切

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 原発事故後、県内全ての子どもを対象とした甲状腺検査は本年度から4巡目の検査が行われている。2011~13年度の1巡目検査で見つかった甲状腺がんについて、専門家による評価部会が「現時点で結論付けはできないが、放射線の影響とは考えにくい」との中間報告をまとめる中、部会は現在、14~15年度の2巡目検査の検証を進める。

 検査は昨年度から、1992年度に生まれた25歳時の県民を対象とした調査も行われている。1~4巡目と25歳時の検査を合わせると、がん確定は166人(手術で良性と確認された1人を除く)、がん疑いは40人となっている。

 検査については、放射線の影響の有無と関係なく、必ずしも治療の必要がないがんを見つける「過剰診断」の指摘もあり、「検査によって子どもや保護者に不安が生じている」との声もある。同部会や同部会の親会「県民健康調査検討委員会」では今後の検査体制を巡って議論に及ぶが、「現時点では、このまま検査を続けるべきだ」との意見が大勢だ。

 また、検査対象者への説明と同意が不十分との意見もある。がんではないという安心感を得られる「利益」や、過剰診断による「不利益」を具体的に伝える必要があるとし、同部会は対象者に配布する説明文の見直し作業に着手している。