「核分裂」大きなエネルギー

 

 セシウム134や137、ウラン235や238など、多くの放射性物質の後ろに100とか200といった数字がついています。これらは一体何なのでしょうか。

 全ての物質は目に見えない小さな「陽子・中性子・電子」の粒がそれぞれ何個かずつ集まってできています。これらの個数のバランスが悪いとその物質は不安定になり、これを放射性物質と呼びました。物質の後ろについている数字は、陽子と中性子の個数の合計です。セシウム137であれば、陽子55個と中性子82個でできています。

 それぞれの物質(原子)では、中心に陽子と中性子が固まっており、これを原子核と呼びます。そして、その周りを電子が回っています。とは言っても、原子核は非常に小さく、原子核が数ミリメートルの玉だとしたら、原子全体は東京ドームぐらいの大きさになります。

 この原子核が、割れることによって、大きなエネルギーが生じます。核分裂と言います。このエネルギーを使って水を沸騰させ、水蒸気でタービンを回すのが原子力発電です。そして、そのエネルギーを集約し爆発にかえているのが原子爆弾でした。次はこの原子核が持つエネルギーについて説明していきたいと思います。