研究成果の発表会から解放された物理学者の寺田寅彦は、劇を見た後、車に乗り、考え事をしながら一人で笑顔になった。随筆「初冬の日記から」で緊張の後の緩みがあるから、人は生きていけると説いた ▼ただし緩んでばかりもよくないようだ。緊張と緩みについて寺田は、絶えず伸縮する心臓や肺の動きに例え「伸びるのは縮まるためであり、縮むのは伸びるためである」と記す。伸びきったまま、縮みきったままではいずれ具合が...
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