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震災・原発事故「語り部」育成、思い共有 双葉、新たに中国語講座も

2025/07/20 10:35

震災や原発事故について感じたことを語り合う参加者

 福島県の語り部団体でつくる「東日本大震災・原子力災害ふくしま語り部ネットワーク会議」の体験伝承者育成講座が19日、双葉町で始まった。一般と英語講座に加え、本年度から中国語講座も開講。三つの講座に計約20人が参加し、来年2月まで語り部として心構えや表現方法を学んでいく。

 中国語講座は、中国語圏からの来県者の増加に伴い開設された。日本語を話せる県内在住の中国語話者を語り部として育成する。

 初回は青木淑子会長が語り部の役割や活動する際に意識していることなどを伝えた。グループ活動では、参加者が震災と東京電力福島第1原発事故について思いを共有した。中には「福島出身と言えない時期があり、つらかった」と当時を思い返す参加者もいた。

 一般と中国語講座は全4回。英語講座は全5回で、語り部に必要な英語力を鍛える。全日程の参加者には県から修了証書が贈られるほか、派遣事業を担う語り部として登録される。

 一般講座を受講した福島大行政政策学類4年の井上桜さん(21)は「実際に体験したことや、語り部として活動した際の話を聞いて、現状への理解を深めることができた」と話した。

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