文豪、谷崎潤一郎が初めてノーベル文学賞の候補にノミネートされたのは1958年。2年後には最終選考の候補となる5人に残った。64年も再び最終選考の対象となり、日本人作家で初めての受賞は目前に迫っていた ▼その翌年、79歳の谷崎は亡くなった。7度も候補に挙げられながら受賞はかなわなかった。3年後、13歳下の川端康成が栄誉に浴したのを、天上からどう見たのだろうか。世界の最高権威の受賞はそれだけ難しい ▼...
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