「復旧工事」福島県・漁港9港終了 大震災の津波で10カ所被災

 

 東日本大震災の津波により、県内の漁港は北端の釣師浜(新地町)から南端の勿来(いわき市)まで10カ所が被災した。県は国の災害査定を受けて復旧工事に着手し、3月末の完了を見込む請戸(浪江町)を除いて9港で工事を終えた。

 県は各漁港を原状復旧させるだけでなく、新たな堤防を設置するなど追加の津波対策も実施した。総事業費は625億円に上る見通しで、大半を国費で賄う。

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域内の請戸、富岡の2港は、立ち入り制限などの影響で災害査定が遅れた。他の8港が2011(平成23)年度に着工したのに対し、請戸は13年度、富岡は14年度とスタートまでに時間がかかった。