「現場保管」早期解消課題 仮置き場に運び込む前の除染土など

 

 仮置き場を巡る目標は、毎年度の中間貯蔵施設事業の方針に「2021年度末までに、県内で仮置きされている除去土壌等(帰還困難区域のものを除く)の概(おおむ)ね搬入完了を目指す」と書かれている。政府の「復興基本方針」にも盛り込まれ、閣議決定されている。

 この中には、仮置き場に運び込む前の段階にある除染土壌なども含まれる。市町村が実施した除染では、仮置き場に運び込む前に住宅や公園に土壌を置く「現場保管」という手法が取られた。県によると、現場保管は県内で最大19万248カ所あった。解消は進んだが、6月末現在でも4324カ所残されている。

 県によれば、このうち約800カ所では地権者が分からなくなったり、埋めた後にコンクリートで舗装したりしたため本年度末までに仮置き場に持ち込むことが難しい状況という。政府と県が自治体を後押しし、現場保管を早期解消することが課題となっている。