「仮置き場」保管中12%、地権者返還64% 1214カ所搬出完了

 

 除染は、政府が避難指示の出された地域などを中心に実施した「直轄除染」と、市町村が行った「市町村除染」に分かれる。

 県内で最大1373カ所あった仮置き場は現在、159カ所(約12%)で保管中で、1214カ所(約88%)で搬出が完了している。仮置き場は役目を終えた後、地権者に返還することになっており、原状回復を終え、地権者への返還にまで至った仮置き場の数は884カ所で、全体の約64%となっている。

 環境省によると、本年度は計253万立方メートルの除染土壌を運び出す計画を立てている。これにより、直轄除染と市町村除染を合わせ、帰還困難区域の外にある仮置き場からの搬出は完了する見通しという。

 ただ、環境省は「帰還困難区域外の仮置き場であっても、(除染ではない)ため池対策事業で発生した土壌が保管されている場合もある」と指摘する。それらの土壌も含めた、早期の運び出しが求められている。