大手通販サイト「アマゾン」で複数の業者らが同一商品を同じページで販売する「相乗り出品」を巡り、偽造品放置で売り上げが減少したとして、医療機器関連会社2社がアマゾンジャパンに損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が29日、東京高裁であった。原告企業の藤井敬博代表取締役は法廷で「偽造品の出品者となぜ利益を分け合わなければいけないのか」と意見陳述した。
偽造品対応などアマゾンの義務の範囲が争点。一審東京地裁は4月、原告側から権利侵害の申告があった後、アマゾンが商品ページ全体を削除したことが「合理的な理由なく出品を削除しない義務」に違反したと認定。逸失利益として、1社に対する3500万円の賠償を命じた。原告2社が控訴し、アマゾンが付帯控訴した。
2社は医療機器メーカー「トライアンドイー」(神戸市)と、同社製造の血中酸素濃度測定機器パルスオキシメーターを独占販売する「エクセルプラン」(同)。