村出資会社で商工振興 葛尾・2016年6月解除

 
2017年の整備を予定している復興交流館の建設予定地

 昨年6月12日に帰還困難区域を除く地域の避難指示が解除された。解除地域の住民1334人うち葛尾村に戻ったのは118人で、帰還率は8・8%。復興は道半ばだ。

 2017(平成29)年度には、村が復興施策の要と位置付ける復興交流館が村中心部に建設される。同館は村に戻った住民や村外で避難を続ける住民、村を訪れた人たちの交流の場になる。村が出資して設立するまちづくり会社を入居させ、各団体と連携した復興事業の拠点にしていく方針だ。

 また、阿武隈山系の高冷地の気候を生かし、コチョウランの栽培施設を整備する。贈答用花を販売し、農業復興につなげたい考え。

 新年度には農業用倉庫や防災倉庫も整備されるほか、春には商店が再開する見通し。住宅の新築や修繕が終わり、住民帰還も進むとみられ、村は新年度に復興の加速化を図っていく。