• X
  • facebook
  • line

会津藩ゆかりの掛け軸、若松市へ 市役所新庁舎完成記念、松平家当主が寄贈

2025/11/26 09:15

室井市長に掛け軸を贈った松平さん(左)

 会津松平家14代当主の松平保久(もりひさ)さん(71)は25日、会津若松市に会津藩ゆかりの絵師野出蕉雨(のでしょうう)による掛け軸「孔雀」を寄贈した。

 蕉雨は、幕末の鶴ケ城城下生まれで会津藩主松平容保(かたもり)が京都守護職として在任中、藩令で京都に赴き日本画を学んだ。寄贈された掛け軸には2羽のクジャクとボタンの花が描かれている。縦245センチ、横106センチで、落款には「大正」と記載されている。

 掛け軸は、蕉雨から松平家13代当主故松平保定(もりさだ)さんに贈られたとされる。親交のある同市の高木龍一郎さん(71)らが委託を受けて大切に保管してきた。市役所の新庁舎が完成したことを記念して、市に寄贈した。

 松平さんは「戊辰戦争で多くの文化財が失われてしまった。会津藩ゆかりの貴重な作品を市民に鑑賞してもらえればうれしい」と話した。室井照平市長は「大切にお預かりする」と応えた。

 市は今後、贈られた掛け軸の展示方法を検討する。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line