いわきFC選手成長、上位クラブ移籍 大倉社長が育成の成果報告
サッカーのいわきFCを運営するいわきスポーツクラブは15日、いわき市のいわきPITでファンクラブ会員を対象としたクラブカンファレンスを開き、大倉智社長や田村雄三監督が今季の振り返りや来季のチーム編成などについて説明した。大倉社長は今オフに多くの主力がJ1やJ2上位クラブに移籍したことを「喜ばしいこと」とし、今後も若手選手を育てて勝利を目指す強化方針を示した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で4年ぶりの開催。初挑戦となったJ2を戦ったいわきは今オフにMF宮本英治、DF家泉怜依がJ1クラブへ、MF岩渕弘人、FW有田稜がJ2上位クラブへ移籍が決まった。Jクラブの強化、経営に長く携わってきた大倉社長は「ここまで多くの主力がステップアップするのは初めて。ちょっと良い選手を育て過ぎている」と冗談交じりに驚きを語った。
その上で「最終的には選手の価値が市場で評価され、短いサッカー人生が豊かなものになってほしい」と話し「そこと照らし合わせると今回の移籍は当たり前で喜ばしいこと。引き留めることはできない」とした。
一方で若手選手の預け先としてクラブが評価を受けていると強調。J1セレッソ大阪から育成型期限付き移籍での加入が決まった高卒ルーキーのMF大迫塁を一例に挙げ「若くスーパーな選手が集まることもいわきの価値になる」と語った。
継続来場へ工夫
経営面では、今季の売り上げが初めて10億円を超えたことを報告した。
ただ、入場料収入がJ2の平均を下回っていることから、さらなる集客を目指す。2回来場したサポーターの割合が減少したことなどを踏まえ、新規来場者の継続的な来場に向けた取り組みを強化したい考えだ。今季発生した通信障害の解消を進めるほか、新たにスタジアムグルメなどの出店ブースでキャッシュレス決済を導入するなど、改善を図っていく。
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