東日本大震災特集 【 震災・原発関連

東日本大震災特集

東日本大震災5年6カ月特集 一覧へ

 政府が帰還困難区域を除く区域の避難指示解除時期としている2017(平成29)年3月まであと半年となった。帰還困難区域についても5年後の解除という方向性が示された。ただ、避難指示解除後に住民が古里に戻って暮らすには課題が残る。また、原発事故発生時に18歳以下の県民を対象とした甲状腺がん検査を巡り、検査規模に関する要望が相次いでいる。震災から5年6カ月を経て、甲状腺検査は転換期を迎えている。

東日本大震災5年5カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故以降、福島県沖で行われている試験操業は、8月で開始から約4年2カ月が経過する。対象魚種は開始当初の3種から、73種(4月現在)に増加、着実に本格操業への歩みを進めている。

東日本大震災5年4カ月特集 一覧へ

 従来から全国有数の医療機器・部品の生産県だった福島県の医療機器産業について、福島県は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後、産業復興の柱としてさらなる一大拠点化を目標に掲げている。国の補助金を活用した企業進出などで、2014(平成26)年の医療関連機器生産額は震災前の1.4倍に増え、全国3位となるなど、一大拠点化に向けた取り組みの成果が着実に表れている。

東日本大震災5年3カ月特集 一覧へ

 福島県の病院に勤務する常勤医師数は、従来他の都道府県と比べて少なかったが、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が追い打ちをかけ、事態を深刻化させた。現在は回復傾向にあるが、楽観はできない。福島県民が安心して暮らすことができるよう、医師の福島県定着、研修医の増加などに向けた施策の展開が求められている。

東日本大震災5年2カ月特集 一覧へ

 新しい年度に入り、避難区域の市町村の小、中学校でも新入学児童、生徒が新しい生活をスタートさせた。ただ、震災以前からの少子化も拍車を掛け、避難が続く市町村の小、中学校に通う子どもの数は減少傾向にある。各市町村や学校は、教育環境を維持する難しさに直面している。

東日本大震災5年1カ月特集 一覧へ

 「福島ではもう子どもを産めない」「福島では人工妊娠中絶の件数が増えているらしい」。東京電力福島第1原発事故後、放射線被ばくへの不安から、インターネット上などで根拠のない虚偽情報が飛び交った。実際は震災後に中絶件数の急激な変化はみられず、女性が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率と出生数は震災と原発事故後、一時的に減少したが再び増加傾向にある。震災直後の誤った情報を信じ込んでいる人たちに、福島県に関する正しい数字を示すことが風評払拭(ふっしょく)につながる。

東日本大震災から「5年」 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に被災し翻弄(ほんろう)されてきた福島県に、5年の月日が流れようとしている。本格化し始めた避難指示解除の動きに、自立を模索する被災者。復興に向けた歯車が回り出す中、歳月では癒やされることがない心の痛みを抱え、ふるさと再生への努力は続く。

東日本大震災4年11カ月特集 一覧へ

 東京電力福島第1原発事故による避難地域には多くの有形文化財がある。市町村などが所有する公有文化財の多くは行政などによる「レスキュー活動」で運び出され無事”救出”されているが、今後は民家などにある民有文化財の保存が課題となる。また、除染で出た汚染土壌を保管する中間貯蔵施設の建設予定地内にある文化財をどのように保存するかも懸案となっている。

東日本大震災4年10カ月特集 一覧へ

 環境省が昨年末、住宅など生活圏から20メートルの範囲や日常的に人が出入りする場所を除く大半の森林の除染を原則として行わない方針を示したことが波紋を広げている。東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た地域は周囲が森林に囲まれた集落が多く、住民からは林業再生への懸念や「安心して暮らせない」などの声が上がる。一方、林業関係者からは「県内の森林全体の除染は難しい。作業者の安全対策を講じるべき」と、現実的な意見も聞こえてくる。

東日本大震災4年9カ月特集 一覧へ

 東京電力福島第1原発の廃炉現場では、過酷な事故収束作業が進められるとともに、作業員の被ばくや労災事故の危険を減らすため、除染や休憩施設の整備など労働環境の改善が図られてきた。一方、原子炉建屋周辺などは依然として高線量で、廃炉作業の難しさに変わりはない。長期にわたる廃炉を成し遂げるためには、構内で働く1日約7000人の作業員がさらに安全に、安心して作業できる労働環境の実現が求められている。

東日本大震災4年8カ月特集 一覧へ

 東日本大震災後に開業した仮設商店街・店舗の経営者らの中には「震災前の店舗での再開をどうするか」「客足の減少にどのように対応するか」などさまざまな悩みを抱える人がいる。一方、観光スポット化し、店の経営が軌道に乗っているところもある。被災者の生活を支え、復興の一翼を担ってきた仮設商店街・店舗の現状を追った。

東日本大震災4年7カ月特集 一覧へ

 震災と原発事故により、いまだに約2万人が仮設住宅での避難生活を余儀なくされている。県のまとめ(5月29日現在)では、仮設住宅で暮らしている人たちの39%が65歳以上、全世帯のうち18%が65歳以上の1人暮らし世帯という。復興公営住宅の整備が進むほか、仮設住宅で暮らしていた若い世代が避難先で住宅を取得するケースも多く、高齢化や孤立化の波が押し寄せている。住民の健康悪化や孤独死を防ぐため、対策の必要性は増している。

東日本大震災4年6カ月特集 一覧へ

 福島県に未曽有の災害をもたらした東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から間もなく4年6カ月を迎える。いまだ約11万人が避難生活を続けている一方、避難指示解除に向けた市町村の動きも進みだした。しかし、学校、仕事など避難元で暮らしを再開するための課題は多い。避難地域以外でも県民らは農産物への風評などと闘い続けている。復興への歩みを進める上での課題や現状をシリーズで追う。

東日本大震災4年5カ月特集 一覧へ

 震災と原発事故からの復旧・復興事業を進める本県にとって、全国から応援で派遣される職員の支えは大きい。一方、応援職員の派遣元の自治体でも行政改革の一環で職員数の削減が進むなど、被災地への派遣が容易でなくなる可能性もある。インフラ復旧などでピークを越えた事業もあるが、避難指示が出されている市町村の復興拠点整備事業などは今後本格化するとみられ、県や市町村の人員確保は課題になる。人手不足が復興の遅れにつながる懸念もある。

東日本大震災4年4カ月特集 一覧へ

 政府が、楢葉町の避難指示を9月5日に解除する方針を同町に伝えたことで、帰還を望む住民は古里での暮らしの再開に向け準備を進めている。政府は、他の居住制限、避難指示解除準備の両区域の避難指示について2017(平成29)年3月までに解除する方針を明らかにしている。ただ、避難区域の住宅はほとんどが傷んでいる。一方で施工業者の不足などから「修繕工事に着手できるのは相当先だろう」と懸念する声もある。避難指示が解除されても自宅に住むことができる状態になるまで時間がかかる可能性もある。

東日本大震災4年3カ月特集 一覧へ

 県や観光関係者は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で大きく落ち込んだ本県への教育旅行の復活に力を入れている。本県での学びを体験してもらうのが最優先だが、関係者にとって、教育旅行で本県を訪れた子どもたちが大人になって観光客として再び本県に来てもらうための「先行投資」としての意味合いもあるからだ。ただ、震災と原発事故以降は、被災地学習という新たなテーマも加わり、本県への教育旅行の目的も変わってきている。

東日本大震災4年2カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により生じた本県に対する「負のイメージ」。現実とかけ離れた風評も生まれ、本県産業に大きな打撃を与え続けている。震災と原発事故の記憶の風化というもう一つの「風」も関係者を悩ませている。行政、民間とも風評、風化対策に全力を挙げ、成果も出ている一方、根強く残る課題もあり、関係者は解決策を探り続ける。

東日本大震災4年1カ月特集 一覧へ

 全町避難からの帰還に向けて、4月6日に長期宿泊が始まった楢葉町だが、暮らしの中で最も重要な「水」に対する町民の不安が根強く、いかに払拭(ふっしょく)できるか関係者は頭を痛める。すでに長期宿泊を経て避難指示が解除された田村市都路地区、川内村の一部では産業の継続に向けた課題などが残る。また、常磐道の全線開通などの基盤整備が進んでいる一方、原発の汚染水対策が一進一退を続けており、住民の帰還意識に影響している。

東日本大震災から「4年」 一覧へ

 東日本大震災の発生から3月11日で丸4年の節目を迎える。東京電力福島第1原発事故による本県の避難者は12万人を切ったものの、いまだ県内には7万3000人、県外では4万5000人が不自由な暮らしを余儀なくされている。田村市や川内村の一部では避難指示が解除されたところがあるものの、事故前の状況にはほど遠い。

東日本大震災3年11カ月特集 一覧へ

 30年から40年ともいわれる東京電力福島第1原発の廃炉作業。溶けた核燃料の状態は把握すらできておらず、高線量の現場ではロボットによる作業の精度が解決の鍵を握る。本県では浜通りをロボット開発の拠点とする福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想を核に、企業と人材を育成する。世界に誇る「ロボットバレー」を目指し、緒に就いたばかりの本県のロボット開発の現状と今後の課題を探る。

東日本大震災3年10カ月特集 一覧へ

 東日本大震災から1月11日で3年10カ月。津波で大きな被害を受けたいわき市平豊間地区の復興商店街「とよマルシェ」は15日にグランドオープンする。店主たちはそれぞれの困難を乗り越え、自分自身と地域の復興を目指して再起をかける。一方、東京電力福島第1原発では4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しが完了した。今後は他号機でのさらに困難な作業に移り、東電にとっては正念場の年となる。

東日本大震災3年9カ月特集 一覧へ

 東日本大震災から12月11日で3年9カ月。避難区域やその周辺地域の住民が抱く生活への不安は今も強く、東京電力に賠償の増額などを求める裁判外紛争解決手続き(ADR)の申し立ては増加傾向にある。福島第1原発の汚染水対策では、2号機の地下道(トレンチ)にたまった高濃度汚染水の抜き取りについてセメントでトレンチをふさぐ作業が始まった。原発事故を想定した住民避難訓練では避難手法の課題が浮き彫りになるなど原発事故からの復旧・復興はいまだ道の途上にある。

東日本大震災3年8カ月特集 一覧へ

 東日本大震災から11月11日で3年8カ月。入居期間を原則2年とする仮設住宅に住む住民は4度目の冬を迎えるが、住民が待ち望む復興公営住宅の建設は遅れが目立つ。東京電力福島第1原発の燃料取り出しや中間貯蔵施設への汚染土壌の運搬など本県復興に向けた課題は山積している。

東日本大震災3年7カ月特集 一覧へ

 東日本大震災から10月11日で3年7カ月を迎える。東京電力福島第1原発事故による農業への影響は現在も続いているが、今秋から県北地方特産の「あんぽ柿」の加工再開モデル地区が昨年の3倍に拡大されるなど、農業復興に向けた取り組みも広がっている。一方、中間貯蔵施設は来年1月の搬入開始が見通せないため、除染で出た汚染土壌などを一時保管する仮置き場について、環境省は「3年程度」としてきた設置期間を1年単位で延長を要請する方針を示した。ただ、期間延長について住民らの理解を得られるか先行きは不透明だ。

東日本大震災3年6カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から、9月11日で3年6カ月となる。本県は、いまだ12万人余りが県内外に避難を続け、先の見えない生活への不安を抱えている。一方、避難指示の解除が一部であり、復興に向けて前進する動きも見られる。県内の現状をシリーズで追う。

東日本大震災3年5カ月特集 一覧へ

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故の発生から、8月11日で3年5カ月となる。今年はお盆の特例宿泊が最長1カ月に延長された。避難先から久しぶりに自宅に戻った住民は、犠牲になった人や先祖に対する墓参など、それぞれの思いを抱きながら過ごしている。南相馬市では、特例宿泊を見守る女性2人の取り組みに密着した。

東日本大震災3年4カ月特集 一覧へ

 原発に頼らない「再生可能エネルギー先駆けの地」を目指す上で鍵を握るとされる太陽光発電。広い県土を誇る本県の各地でメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設ラッシュが続く。しかし「2040年に再生可能エネルギーで100%賄う」とする県の目標にはほど遠く、課題も多い。一方、東京電力福島第1原発で政府が汚染水対策の柱として320億円を投入して進める凍土遮水壁の建設は1カ月が経過したが、実験段階から暗雲が漂う。抜本的な対策を求める県民の懸念は拭い切れない。

東日本大震災3年3カ月特集 一覧へ

 東日本大震災から6月11日で3年3カ月を迎えるが、東京電力福島第1原発事故の廃炉に向けた環境整備は遅れが目立つ。県が第1原発周辺の海水に含まれる放射性物質の独自検査を始めて1年が経過しても、汚染水トラブルや地下水バイパスなど漁業者らの不安は解消されていない。一方、川内村では清流を生かした村の観光振興など、地道に取り組んでいる。美しい水と安心を取り戻すため、県民の闘いは続く。

東日本大震災3年2カ月特集 一覧へ

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域は、4月の田村市都路地区の避難指示解除により、新たな局面を迎えた。今後は長期宿泊が始まった川内村や今月下旬に帰町判断をする楢葉町の対応が注目される。一方、原発事故後4年目のコメ作りは県内各地で田植えの準備が進む。避難区域外でコメの本格的な作付けが始まった南相馬市では、東電の賠償金にも絡み、作付けする農家が増えないなどの課題も生じている。

東日本大震災3年1カ月特集 一覧へ

 東日本大震災から1カ月後の2011(平成23)年4月にいわき市などを襲った震度6弱の余震から4月11日で3年を迎えた。余震により発生した同市田人地区の土砂崩れは4人の尊い命を奪い、道路や水道などのインフラにも大きな爪痕を残した。インフラは回復したが、大切な人を亡くした人の心の傷は癒えないままだ。3・11と東京電力福島第1原発事故の衝撃の大きさに隠れがちな「もう一つの震災」の今をみつめた。

東日本大震災から「3年」 一覧へ

 東日本大震災から3月11日で3年となる。人や街をのみ込んだ巨大津波や地震による被害だけでなく、東京電力福島第1原発事故にも見舞われた本県。津波、地震の被災地では復旧、復興に向けたつち音が響いているものの、原発事故によりいまだに14万人近くが避難生活を送り、県民が復興を実感するにはなお長い歳月を要する。避難指示が全ての町村に出された双葉郡や飯舘村などの避難区域は原発事故の影響が大きく、今も古里から大勢の人が去り時が止まったまま。復旧すら手つかずの場所も多い。ただ、比較的低い放射線量の地域で鉄道の再開に向けた取り組みや災害がれきの処理が進み、復興への動きは徐々に生まれ始めている。避難区域の今の姿を追う。

東日本大震災2年11カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は2月11日、発生から2年11カ月となった。原発事故で自粛されたいわき沿岸の漁が3月、試験操業の形で3年ぶりに動きだす。一方、廃炉作業が続く第1原発は汚染水問題が解決できていない。政府、東電は対策の着実な実行に向け、組織を改編し体制を強化する意向だ。原発事故の影響が今も大きい避難区域では、地元事業者らが除染や住民の帰還への作業を続ける。復興の加速化への県民の思いはさらに強まっている。

東日本大震災2年10カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は1月11日、発生から2年10カ月となった。政府は原発事故の復興指針で全員帰還の原則の転換や個人線量による被ばく管理の導入などを打ち出したほか、除染で生じる汚染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設を県や関係4町に正式要請。間もなく3年を迎える中、岩手、宮城両県に比べ遅れが目立つ本県の復興の加速化に向け、現状を踏まえた支援にかじを切った。転換点を迎えた本県復興をいかに受け止めるか、県や被災市町村の取り組みが問われる。

東日本大震災2年9カ月特集 一覧へ

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故は12月11日、発生から2年9カ月となった。自民、公明の与党は本県復興の加速化に向けて第3次提言を11月、政府に提出。政府は、原発事故避難者を全員帰還させるとした従来方針を転換した。中間貯蔵施設の整備も、建設候補地の国有化方針を固め、14日に双葉、大熊、楢葉の候補3町に建設を要請する予定で、急展開の様相を見せている。避難者はこうした政府の動きを「現実路線」と受け止める一方で、地域の分断につながりかねないと不安視する声もあり、心情は大きく揺れ動いている。

東日本大震災から「1000日」 一覧へ

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故は12月4日、発生から1000日目を迎える。巨大津波にのみこまれた本県の沿岸部では、今なお津波の記憶が被災者の心に傷として残る中で、津波を受けても生き残った一本松を「住民が生きた証し」として保存する活動が生まれた。浜通り北部では、生活再建に向けて災害公営住宅で新しい生活を始めている。住民が着実に復興への一歩を踏み出す一方で、県内外に避難する14万人弱の県民への支援や、来春完了の目標を断念した災害がれきの処理など国、県などの復興の取り組みは歩みが遅く、県民の復興への実感は薄い。

東日本大震災2年8カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は11月11日、発生から2年8カ月となる。常磐道の復旧、本県沖の試験操業の拡大など、浜通りをはじめ本県の復興への歩みは少しずつ前に進む。全村避難の厳しい状況の中で、飯舘村は周辺市町の汚染廃棄物も受け入れる仮設焼却炉建設を決断し、村民の復興への意志の強さを示した。ただ、同原発から放出された放射性物質や汚染水などの問題はなお消えず、復興の足かせとなっている。

東日本大震災2年7カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は10月11日、発生から2年7カ月となった。第1原発は安倍晋三首相が5、6号機の廃炉を東電に要請し、同原発全基廃炉の道筋が固まった一方、事故を起こした1~4号機の汚染水問題は人為的ミスによる漏えいなどが相次ぎ、廃炉作業の困難さを際立たせた。塙町の木質バイオマス発電施設の建設は町民の放射線への不安を拭えず、町が計画中止を表明。原発事故の影響で加工を自粛してきたあんぽ柿は限定的ながら生産が再開されることになるなど、復興への歩みも着実に踏み出している。

東日本大震災2年6カ月特集 一覧へ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から、間もなく2年6カ月を迎える。政権は民主党から自民党・公明党へと移り「復興を加速」の掛け声は引き続き声高に叫ばれているが、原子力災害の被災地を中心にいまだ約15万人が県内外に避難を続け、先の見えない生活への不安が被災者に重くのしかかる。放射線への不安は除染の遅れも加わって一向にぬぐわれず、長期の避難生活や、賠償をめぐる地域社会の分断がストレスとなって県民の健康をむしばんでいく。被災地ふくしまは今、どんな壁にぶち当たっているのかをシリーズで追う。

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