町の現状に即して「青写真」 富岡、町民と若手職員"奮闘"

 
町の現状に即して「青写真」 富岡、町民と若手職員

東日本大震災の津波で被災したJR常磐線富岡駅。慰霊碑が設置され、訪れた人が手を合わせる姿が見られた=2月26日、富岡町

 【富岡町の復興計画】富岡町は、復興の在り方や町の将来像について町民の意見を取り入れた第2次町災害復興計画の策定を進めている。住民の帰還が始まるまでと、帰還した後の町の方針を示す第1次町災害復興計画や町復興まちづくり計画を踏まえより町の現状に即した計画の策定を目指す。6月ごろまでに議会の議決を得たい考えだ。

 復興まちづくり計画で住宅集積地として復興拠点に位置付けている曲田・岡内地区を第2次町災害復興計画にも復興拠点として盛り込む方針。今後町が示す計画の骨子を基に、昨年12月に設置した町総合開発審議会で漁業、農業、福祉、商工業、医療など専門的な立場から調査や協議を行い、多角的な視点から計画を肉付けする。

 町はこれまで、町民の意見を反映させるため、町民から公募した委員と若手町職員が検討委員会をつくり、数回にわたり作業部会を開いてきた。町の将来像や課題について意見を交わし、計画に盛り込むべき要点を探った。

 生活再建を最優先 

 【双葉町の復興計画】双葉町は2013(平成25)年6月に復興計画「双葉町復興まちづくり計画(第1次)」を決定した。計画では、町内の帰還困難区域の見直し時期までに、町民の生活再建を優先して進めることや、いわき市を町外拠点の中心とし、郡山、南相馬、白河の各市に町外拠点を整備する。

 計画に基づき町が14年度から着手すべき事業を検討するため、町民や学識経験者で組織する町復興推進委員会を設置。13年10月から審議を重ね、14年2月に第1期提言、その後再び審議を進め2月24日に最終報告を提言した。最終報告では、帰還困難区域でも比較的線量が低いJR双葉駅周辺から避難指示解除準備区域にかけての地域を、復旧・復興事業を重点的に進める町内復興拠点に整備し、新たな産業や雇用、生活の場を整備すると提言した。