【福島県民へメッセージ】長嶋茂雄さん、大谷翔平さん

 
大谷翔平さん

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から丸5年の節目を前に、復興支援で県民と絆を強めてきた各界の著名人たちが応援メッセージを寄せた。復興道半ばにある県民に寄り添い、元気づけようとする全国からのエールを背に復旧、復興に向かって一歩一歩、着実に進んでいきたい。(メッセージは原文のまま)

 プロ野球読売巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん

 あの大惨事から早くも5年になる。被災された人々、見守ってこられた方々も含めて毎日が苦しみ、悲しみ、不自由な生活の連続だったと思う。
 私は先日、80歳になった。これまで野球一筋、皆さんには野球と取り組む姿を見て頂くことで活力につながれば、と考えてきた。

 しかし12年前、突然病魔に見舞われ、体が不自由になった。この12年間はひたすら病と闘ってきた。今は病に負けたくない、リハビリに取り組む姿を見て頂いて、元気を取り戻してもらえたらと思っている。

 被災された皆さん、負けないでください。私も病には敗(ま)けません。

 プロ野球選手・大谷翔平さん(北海道日本ハムファイターズ)

 東日本大震災で被害に遭われ、いまだ以前の生活を取り戻せていない方は多く、大変な思いをされていると思います。

 北海道内には2000人を超える方々が避難なさっていて、多くが福島県の方だと聞いています。勇気づけるプレーを、と言うことは簡単ですが、大切なのは不便や悲しみを感じながら生活を送っている方がたくさんいらっしゃることを社会全体が忘れてはいけないことだと思います。

 僕自身、野球をやらせていただいていることに感謝し、皆様が置かれている状況をいつも心に留めながら、一日も早く元の暮らしが戻りますよう願っています。