仮設住宅、進む高齢化 孤独感...1人暮らしでは夜が怖い

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 「せっかく仲良くなった友人と離れ離れになるのは寂しい」。郡山市富田町の若宮前仮設住宅で暮らす三瓶容子さん(79)=富岡町から避難=は、2011(平成23)年7月に入居して以来、4年4カ月にわたり仮設住宅で避難生活を送っている。当初は、震災前から交流のあった友人が別の仮設住宅に移ってしまい寂しい思いをしたという。

 三瓶さんは原発事故に伴い川内村に避難後、須賀川市の娘の家に身を寄せた。しかし、日中は家族が仕事で家を空けるために1人で過ごすことになり、孤独感を感じたという。その後、郡山市のビッグパレットふくしまに避難する友人に会いに行ったところ、仮設住宅への入居を勧められた。

 入居当初は窮屈だと感じた仮設住宅での暮らしにも慣れ、徐々に知り合いを増やし生活を充実させていった。今では仮設住宅内の「おだがいさまセンター」で編み物やフラダンスなど積極的に活動している。

 フラダンスについては、富岡町民でつくる「フラチーム ワロハ」のメンバーとして、神奈川県藤沢市で開かれるイベント「江の島フラ・パラダイス」に3年前から毎年参加しており、町民の元気な姿を全国に発信している。

 一方で「高齢者の1人暮らしでは夜が怖い。いつ自分が病気になるか分からない」と胸中を明かす。仮設住宅に万一の際の異常を伝える赤色灯を付けてもらったが、自動的に警察などに通報されるわけではなく「誰にも気付いてもらえなかったら」と不安を抱いている。

 あくまで「仮設」である以上、「仮設住宅にはいつまで入居していられるか分からない」と三瓶さん。近く、郡山市にある復興公営住宅に入居することを決めた。一方、おだがいさまセンターでの活動も続けたいが、復興公営住宅からは30分かけて徒歩で移動するか、タクシーを使うしか方法がない。復興公営住宅での暮らしについても「新しい仲間づくりは難しい」と不安を抱える。

 「体は元気だが、心は泣いているよ」。古里を追われた孤独感は拭えないまま、毎日積極的に体を動かすことで気持ちを紛らわせている。