【変わる支援の形】 「交流」から「生活再建」へ

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【変わる支援の形】 「交流」から「生活再建」へ

 本県から約4900人が避難する新潟県。このうち新潟市には約2000人が避難している。その多くは福島市や郡山市などの県内でも比較的放射線量が高い避難区域外からの自主避難の家庭が多いという。

 同市の避難者交流施設「ふりっぷはうす」は2011(平成23)年10月の開所以来、県内からの避難者を支えている。避難者同士がお茶を飲みながら会話できる空間や子どもの遊び場が設けられ、本県の新聞や自治体の情報なども閲覧できる。1日に10〜50人が利用する。利用者は0〜3歳の未就園児と母親が最も多く、昼食を持参して閉館まで1日を過ごす人も多い。

 震災から2年半となり、交流の場の提供を主にした支援の形も変わってきた。子どもを持つ母親も就業可能な在宅ビジネスや働き手となる男性向けの正社員の仕事など新潟県での働き口の情報提供に力を入れる。

 同施設を運営する新潟市自治連絡協議会の村上岳志代表(38)は「福島に残る人、福島から出る人、福島に戻る人へ等しく支援しなければいけない」と指摘。「1年や2年での緊急支援では生活再建のめどは立たない。将来安定して生活が維持できる状況にしなければ」と、避難者の将来を見据えた支援策の展開の必要性を強調した。 

 県の支援行き届かず NPO、民間との連携課題 

 原発事故から2年半を迎えた今も、本県から県外に5万人余りが避難している。帰還の鍵を握る除染が遅々として進まない中、避難生活のさらなる長期化が避けられない見通しで、県外避難者への支援策の充実は重要度を増している。

 県は本年度、県外避難者に対し、子育て支援や心のケア、地域コミュニティー維持など約35の施策を展開している。

 ただ、避難生活の性質の違いもあり、県内避難者に対する支援の数に比べ半分以下だ。県幹部は「全国に散らばる避難者には目が届きにくいのも事実」と実情を認める。

 避難の長期化により刻一刻と変化する避難者のニーズを幅広く吸い上げるためには、県外のNPO団体や民間企業などとのより密な連携が求められそうだ。

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