小高診療所、入院可能な「有床」検討 南相馬、レントゲン室新設

 
昨年12月に開所した「小高診療所」。将来的には有床診療所としての活用が検討されている

 東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た南相馬市小高区に昨年12月、新しい「市立総合病院付属小高診療所」が開所した。

 同診療所は旧小高病院の解体に伴い、市が2019年、小高保健福祉センターに暫定的に開所、診療を行ってきた。新しい診療所では旧小高病院跡地に建設され、医師は常勤1人、非常勤3人の体制で診察に当たっている。内科と外科のほか、同区内の高齢化率を考慮し、在宅診療も行う。

 ここでは診察室が増えたほか、レントゲン室も新設された。骨折の状態や肺炎などが、診療所内でも確認できるようになった。また、これまで外部に委託していた血液検査も、新たに機器を導入したことで、健康状態が当日中に分かるようにもなった。

 同診療所について市は現在、医師確保を進めるなどして、将来的に入院もできる「有床診療所」として活用できるよう検討している。