福島県内海水浴場、8カ所問題なし 環境放射線モニタリング調査

 

 県は、今シーズンに開設が予定されている海水浴場8カ所で環境放射線モニタリング(監視)調査を行った。その結果、空間放射線量(地上1メートル)は毎時0.03~0.06マイクロシーベルトで、原発事故前と同程度だった。海水中の放射性セシウムとトリチウムについては測定した全ての地点で検出限界値未満だった。

 採水地点次の通り。海水浴場=釣師浜(新地町)原釜尾浜(相馬市)北泉(南相馬市)岩沢(楢葉町)久之浜・波立、四倉、薄磯、勿来(いわき市)

 4カ所再開めど立たず

 浜通りの中で南相馬市小高区と浪江、双葉、大熊3町の各海水浴場は、震災と原発事故の影響で休止したままで、再開のめどが立っていない。

 南相馬市小高区の村上海岸(村上海水浴場)は震災の津波で砂浜と関連施設が大幅に流失し、浪江町の請戸海水浴場は地元住民らによる監視体制の確立などが難しいため、休止が続いている。双葉町の郡山海水浴場、大熊町の熊川海水浴場は、ともに周囲に原発事故に伴う帰還困難区域が残っており、再開を見通せないのが現状だ。

 いわき市の新舞子、豊間、合磯、永崎、小浜の5海水浴場は昨年度までに、廃止が正式に決まった。