再生エネルギー導入"ますます加速" 県の見込み量上回る

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再生エネルギー導入

 県が復興施策の柱とする再生可能エネルギー発電設備の導入量は昨年11月末時点で約664メガワット(66万4000キロワット)に達し、県の「再生可能エネルギー先駆けの地アクションプラン(行動計画)」で定めた本年度末の累計導入見込み量の約661メガワットを上回った。

 同プランでは、中長期的な目標達成に向けて短期的な導入見込み量を設定した。新年度は2012(平成24)年度の実績から、ほぼ倍増となる約805メガワットの導入を目指している。分野別の実績がまとまった12年度は総導入量約401メガワットのうち、太陽光発電が約98メガワットと前年より約32メガワット増え、全体の増加分の約39メガワットの大半を占めた。

 再生エネの買い取りを大手電力に義務付けた「固定価格買い取り制度」の中断問題で、再生エネ導入の失速が懸念されたが、新年度は持ち直す見通しだ。県は避難指示が解除された区域などで再生エネの導入を促す補助制度を設ける方針で、「被災地の産業復興を先導する原動力にしたい」と戦略を練る。

 「温泉熱発電」7月売電開始 

 県内有数の温泉地がある福島市土湯温泉町で地元住民が会社をつくり、土湯温泉の温泉熱を使ったバイナリー発電に取り組む。土湯温泉を流れる川の水防堰堤(えんてい)の水流落差を利用した小水力発電も行っており、再生可能エネルギーによる地域の復興、再生を目指している。

 バイナリー発電は、つちゆ温泉エナジー(加藤勝一社長)が7月の売電開始に向け準備を進める。発電設備は出力400キロワットで、このうち350キロワット分を売電する。年間発電量は一般家庭約500世帯分に相当するという。売電開始から10年程度で投資分を償却できる見通しで、その後は売電による収益を維持しながら、電気自動車を活用した観光や電気自動車の充電設備の整備を進める計画だ。

 再生エネの「固定価格買い取り制度」に基づく本年度の地熱の価格は1キロワット時当たり40円(出力15メガワット未満)と高く、事業の成功を後押しするとみられる。同社の関係者が、バイナリー発電の先進地のオーストリアとドイツを今年1月に視察、発電に使用した熱水の2次利用の方法などを学んだ。土湯温泉では、熱水を活用して廃業した旅館などに植物工場を整備するなどの展望を描いている。