常磐線「新駅」構想で活性化 地元負担金巡り『調整難航』恐れ

 

 JR常磐線広野―木戸(楢葉町)間で、Jヴィレッジ近くに新駅を設ける構想が浮上し、JR東日本が楢葉、広野両町境を建設候補地として検討している。

 Jヴィレッジが全面再開する来年4月の開業を目指し、近接地に上下線のホームを整備する計画。線路が丘陵地の下を走っているため、エスカレーターやエレベーターを設置する必要がありそうだ。新駅に全ての列車は停車せず、本数を絞ったりイベント時限定で停車する可能性もある。

 新駅の開設を巡っては、Jヴィレッジを核とした地域活性化に向け、首都圏などからの誘客、交通手段の増強が求められるとして、県と双葉地方町村会が昨年11月にJR東に要望した。

 総事業費は約15億円の見込み。JR東と県、双葉地方町村会が3分の1ずつを負担する方向で基本合意した。ただ、同町村会を構成する双葉郡8町村内でも新駅構想に温度差があり、負担金を巡って議会側との調整が難航する恐れもある。