「ふたば未来学園高」1期生は152人 中高一貫教育、復興の柱

 

 1期生152人を迎えて2015(平成27)年に開校した県立中高一貫校「ふたば未来学園高」(広野町)は、東京電力福島第1原発事故の避難が続く双葉郡の教育復興の柱として誕生した。

 震災前、郡内に5校あった県立高の地元での再開のめどが立たない中、住民帰還の呼び水にしようと郡内8町村の教育長らによる中高一貫校設置構想から生まれた学校だ。

 地元ならではの魅力ある教育を通じた地域振興と復興を担う人材育成を目指し、文部科学省などに設置を要望し、5校の特色を受け継いだ県立高として開校にこぎ着けた。

 生徒が地域の復興課題解決に取り組む「ふるさと創造学」など地元に根ざした教育を展開。文科省の「スーパーグローバルハイスクール」(SGH)に県内高校で初めて指定され、海外研修や再生可能エネルギーに関する研究など、国際的な視野で復興を担う人材育成にも取り組んできた。

 19年度にはふたば未来学園中も開校し、新入生60人が入学。広野町立の広野中に仮校舎を設置していた高校も同町の新校舎に移転し、地元念願の併設型の中高一貫校としてスタートを切った。