県商工会連合会長・轡田倉治さんに聞く 賠償を続けるべき

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県商工会連合会長・轡田倉治さんに聞く 賠償を続けるべき

「農工商が手を組んで、新たな事業を考えることが大切」と語る轡田会長

 東京電力が避難区域内外の商工業者に支払う営業損害賠償を2017(平成29)年以降、個別に対応する方針を打ち出していることに絡み、県内の商工会をまとめる県商工会連合会の轡田倉治会長(73)に中小企業の今後の課題などを聞いた。

 --営業損害賠償の「個別対応」には、「打ち切り」を懸念する声が多い。

 「各事業所とも納得がいっていない。原発事故の影響は、県内全域で今も残っている。区域内の支払い打ち切りは時期尚早。区域外へは事故と因果関係がある減収額を2年分支払うとしているが『2年分』というのがどこから出たのか分からない。『永久に賠償を』とは言わないが、震災前の水準に戻るまでは賠償を続けるべき。連合会としても東電をはじめ、関係各所に強く継続を要望していく」

 --県内の中小企業の現状は。

 「避難区域はもちろん、区域外でも風評被害などさまざまな課題が立ちふさがり、震災前のような事業を再開できていない事業所はたくさんある。土木や製造業は回復の兆しが少しずつ出てきているが、戻りきってはいない。小売りやサービス業は赤字を出すところが多く、再開しても経営難に陥る事業所もみられる。営業損害賠償で商売がなんとか成り立っている事業所もある。苦しい状況だ」

 --県内中小企業が生き残るためには。

 「小売業などは地域の良さを生かして農工商で手を組み、6次化商品の開発などで新しい事業に取り組まないと、生き残るのは難しくなってくると思う。いかに製品の売り込みを強化するかが求められている。土木業なども挑戦することが必要。後継者不足の点も課題の一つ。経営者の高齢化の波を緩やかにしていくことも考えなくてはならない。課題は山積している」

 くつわた・くらじ 須賀川市(旧岩瀬村)出身。須賀川高卒。2000(平成12)年から岩瀬商工会長、12年から県商工会連合会長。