「体力テスト」福島県男子...平均未満 19年度、中2女子は伸びる

 

 全国の小学5年、中学2年の男女を対象にした本年度の体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)は、握力や持久走など実技種目を点数化した合計点(80点満点)の本県平均は小5と中2の女子が全国を上回った一方、男子は小5、中2とも全国を下回った。

 本県は中2女子で調査対象が全員となった2013(平成25)年以降最も高く、初めて全国平均を上回った。小5女子は5年連続で全国平均以上を維持。男子は中2の平均点が前年から下がったものの、全国平均との差は小さくなった。小5は全国平均との差が広がった。県内6地区別では南会津が小5、中2の男女全てで1位となり全国平均を大幅に上回った。

 全国的には合計点の平均は昨年度まで上昇傾向だったが、小、中の男女とも一転して数値を落としており、小5男子は08年度の調査開始以降最低だった。本県も同様に近年は上昇傾向だったが、本年度は中2女子を除き、数値を落とした。スマートフォンの普及などに伴う運動時間の減少などが原因として考えられている。

 運動週間に関する調査では、本県の1週間の総運動時間(体育の授業時間を除く)は、中2女子以外で全国平均を下回った。このうち小5男子は447分(全国556分)、同女子が307分(同348分)。

 県教委は「ふくしまっ子児童期運動指針」をもとに、1日60分以上の身体活動の確保を盛り込み、日常生活で楽しく体を動かしてもらうための取り組みを推進。清掃や歯磨きなど学校生活を活用した運動なども進めている。