いわき・小名浜港に『巨大アーチ』 港町復興に向け動き本格化

 
震災の津波被害を受けた小名浜港。岸壁の復旧工事が終わり、東港地区と3号埠頭をつなぐ橋の完成が近い=いわき市(観光遊覧船から撮影)

 いわき市小名浜港は震災の津波による被害からの復旧工事がほぼ完了した。現在は、石炭の輸入拠点となる東港地区の整備や港湾背後地でのショッピングモールの出店など、港町の復興に向けた動きが本格化している。

 3号埠頭(ふとう)で進められている埠頭と東港地区の人工島を結ぶ橋は今年1月に海上部分でつながり、完成が見えてきた。全長927メートルのうち、海上に架かる510メートルが整備され、工事は埠頭との接続部分を残すのみとなっている。

 国土交通省小名浜港湾事務所によると、残る工程は、3号埠頭と東港地区のそれぞれの岸壁部分の工事の2カ所で、夏にも全体がつながる見込み。橋は、国や県が整備する東港地区臨港道路の一部で、東港地区に寄港した貨物船の積み荷を車両で輸送するために建設され、東港地区とともに2018(平成30)年度中の完成を目指している。

 一方、ショッピングモールは来年度後半にも完成する予定で、現在は土地の造成工事が行われている。