【起き上がり小法師】〔川俣・カミノ製作所〕名物納豆復活へ

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【起き上がり小法師】〔川俣・カミノ製作所〕名物納豆復活へ

クリーンルームで打ち合わせをし、納豆製造の再開へ準備を進める神野社長(左)と菅野さん

 川俣町山木屋の名物納豆が復活する。東京電力福島第1原発事故で避難区域となり、製造を休止してから約4年。もともとあった工場を外の空気から遮断するクリーンルームに改修するなど、避難区域の逆境を強みに変え、"安全・安心"にこだわる商品作りを今秋にも再スタートさせる。

 除染作業が進む農業地帯の中にカミノ製作所の工場はある。社長の神野三和子さん(61)の決意は固い。「商品を待っている人がいる。リスクも、不安もあるが、地域を元気づけたい」。うま味が強い北海道産の大豆を使ったプレミアム納豆を再び市場に出す。

 消費者に安心して食べてもらうことが重要。神野社長は「山木屋で作るからには、日本一安全な納豆を作る。徹底的にやりたい」と話す。工場の入り口にエアシャワーを設置するほか、放射性物質が不検出でも除去装置を通して水を使う計画を何度も練り直した。製造部長の菅野元二さん(59)が大学教授からの助言を受け、納豆菌を使った新商品の開発にも取り組んだ。

 量産化に向け半年の準備期間を設ける予定。日中だけ立ち入りできる避難区域のため、仮設住宅など避難先から1時間ほどかけて社員たちが通勤し、経験の少ないクリーンルームでの納豆製造のノウハウを蓄積する。自動車部品の製造とともに、事業の柱としてきた納豆製造。神野社長は「中途半端ではなく、自信を持って売り出す」と力強く語る。