3社1件ずつ落札 石川・官製談合事件、町道工事の同日入札

 

 石川町の公共工事入札を巡る官製談合事件で、逮捕容疑とみられる入札が行われた日の町道工事の入札計3件に、公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕された志賀建設元社員の無職関根徳夫容疑者(69)=同町字境ノ内=ら2人が勤務していた土木会社「志賀建設」を含む3社が参加し、1件ずつ落札していたことが5日、町の入札結果で分かった。志賀建設以外の2社の落札率は99%以上だった。県警も情報を把握しており、事件との関係の有無を調べている。

 町道改良工事の入札には志賀建設など3社のみが参加し、官製談合防止法違反などの疑いで逮捕された石川町長の塩田金次郎容疑者(76)=同町形見字道橋=から不正に予定価格を受けたとみられる入札は、志賀建設が落札率98.62%で落札した。その他2件についてはほかの2社がそれぞれ落札率99.48%、99.59%で落札しており、志賀建設もいずれも99.8%超で入札していた。

 捜査関係者によると、関根容疑者と元役員のコンサルタント業添田保雄容疑者(63)=平田村中倉字見上=側は、塩田容疑者から不正に入手した予定価格の情報を社外の複数の人物にも伝えたとみられる。

 県警は、逮捕容疑となった入札以外に塩田容疑者と関根容疑者らの間で同様の不正が行われていなかったかや、金銭の授受などの見返りがなかったかを慎重に捜査している。

入札結果