「ロマンス詐欺」疑い逮捕 SNS型、福島県内初 外国籍67歳女

 

 二本松市の70代女性が交流サイト(SNS)を通じて現金をだまし取られた「ロマンス詐欺」事件で、二本松署は8日午前10時10分ごろ、詐欺の疑いでフィリピン国籍、愛知県豊田市、アルバイトの女(67)を逮捕した。県警によると、SNSを利用したロマンス詐欺事件の摘発は県内で初めて。

 逮捕容疑は、昨年11月26日ごろ~今年1月19日、SNSでウクライナ在住の日本人男性医師などになりすまし、女性に恋愛感情を抱かせ、現金を貨物として女性に配送するための送料などの名目で昨年12月8日、女名義の口座に現金50万円を振り込ませた疑い。

 捜査関係者によると、女は口座から現金を引き出したことは認めているという。同署は女に共犯者がいる可能性を視野に調べている。フェイスブックのメッセージで女性に接触し、以降はLINE(ライン)でやりとりしており「愛している」「300万ドルを日本に送りたい。配送するにはお金がかかる」などのメッセージを送っていたという。

 同署によると、女性は指定された金融機関の口座に数回に分け、計150万円を振り込んだといい、同署は残る100万円の行方なども捜査している。同署は県警組織犯罪対策課と捜査した。

 1~3月 県内で5件

 福島県警によると、県内で今年1~3月に認知されたSNSを利用したロマンス詐欺の被害は5件、4527万円。投資詐欺を合わせると18件、3億2820万円に上り、昨年1年間の被害額を超えている。